ブーン音は温水洗浄便座を疑え!原因と対策
トイレから聞こえる「ブーン」という異音の最も有力な容疑者、それは「温水洗浄便座(ウォシュレットなど)」です。現代のトイレに欠かせないこの快適設備は、内部に複数のモーターやファンを搭載しており、それらが異音の原因となることが非常に多いのです。まず、最も一般的なのが「脱臭ファン」の音です。多くの機種では、人が便座に座ったことをセンサーが感知すると自動で脱臭ファンが作動し始め、使用後も一定時間回り続けます。このファンのモーター音が「ブーン」の正体であることが多く、特にフィルター部分にホコリがびっしりと詰まっていると、ファンの回転がアンバランスになり、音が通常より大きくなる傾向があります。まずは取扱説明書を確認し、脱臭フィルターを取り外して掃除してみてください。これだけで、驚くほど音が静かになる場合があります。次に考えられるのが「温風乾燥機能」のファンです。おしりを洗浄した後に温風で乾かす機能ですが、この時にも内部のファンモーターが力強く回転します。これも、ホコリが吹き出し口やファン自体に溜まることで、異音の原因となり得ます。また、ノズルを洗浄したり、出したり引っ込めたりする際のモーター音も「ブーン」や「ウィーン」といった音として聞こえますが、これは正常な動作音であることがほとんどです。しかし、これらの音が以前と比べて明らかに大きくなった、あるいは異音に加えて焦げ臭い匂いがする、といった場合は注意が必要です。内部のモーター自体の経年劣化や、電子基板の故障が考えられます。もし、フィルターなどを掃除しても異音が改善しない場合は、無理に自分で分解しようとせず、メーカーのサポートセンターや専門の修理業者に点検を依頼するのが賢明です。